韓国で行われた第10回韓日未来フォーラムに慰安婦問題 チームとして参加した。私はもともと日韓問題、特に慰安婦問題に興味があった。日本はすでに解決済みとしているのに対し、韓国はいまだきちんとした謝罪がされていないという。また、ニュースで見る日本国民と韓国国民のこの慰安婦問題に対する姿勢もかなり違う。私はこの問題について韓国の方々がどのように考えているのか、またどのような教育を受けているのかについて知りたくてこのフォーラムに参加することにした。一日目、まず韓国と日本では慰安婦問題に対してどのように考えているのか、また、どのような教育を 受けているのかが議題に上がった。日本の歴史の教科書では慰安婦問題に関する記述はほとん どなく、日本人が慰安婦問題について触れるのはニュースで報道されることくらいでしかない。さらに慰安婦問題に対する興味もあまりない。一方韓国では慰安婦問題は韓国国民の共通の知 識として存在し、それに関連する映画やドキュメンタリーも多く放送されているため、国民の 関心度も高い。しかし、日本と同様慰安婦について学校でしっかり習うわけではないことがわ かった。そして、両国民とも人によって慰安婦問題に関して持っている知識の差が大きいこと が分かった。例えば、日本は1992年日本政府が慰安婦に対して当時の宮沢喜一首相が何度も謝 罪の言葉を述べ、さらに1993年には河野談話を発表し、慰安婦の強制連行に日本軍が関与して いた事実を認めお詫びと反省の気持ちを表した。しかし、韓国国民でこのことについて知って いる人は少なく、日本はかたくなに謝罪を拒み続けていると思っている人が多い。反対に日本 人も慰安婦の実体験などを聞いたり、慰安婦に関する被害の深刻さやつらさなどを詳しく知ら ない。慰安婦問題が今も続いている一つの原因として、この日韓双方の歴史を詳しく知らず、 各々の歴史認識に基づいて主張を続けているために平行線をたどっているのではないかと考え た。しかし、この問題は日韓両国が何十年も話し合い続けているにもかかわらず解決がなされ ていない問題であるので大学生が具体的な解決策を見つけ出すことは難しいという話が出た。 そのため、慰安婦問題チームとしてはこの問題が解決の方向へと向かうきっかけづくりを考え ようということになった。そしてそのきっかけとは政府間においてではなく、私たちのような 大学生や一般の人々のレベルで考えることにした。先ほど述べたように、私たちが話し合い、 最も大きな問題点は日韓両国民がそれぞれ自国の歴史認識しかしらないことであると考えた。 日本人は日本の立場からしか慰安婦問題を捉えておらず、また韓国も同じである。そのため、 この問題を解決することから慰安婦問題解決のきっかけ作りを図ることにした。
次に日韓両国民がお互いの国の慰安婦問題に対する取り組みや歴史などをどうすれば効率的に理解しあえるようになるのかについて議論をした。そこで私はYouTubeを使用するのはどうかという提案をしてみた。YouTubeは日韓の人々にとって身近なものであるためより多くの人に発信できるのではないかと考えたからだ。他にもYouTubeは見た人がその動画にコメントを できるので伝える側見る側双方の交流もでき、チャンネルを作成することで長期にわたって 様々な情報を伝えられる。私たちのチームはYouTubeという媒体を使って情報を発信すること で日韓両方の歴史認識を伝えることにした。その後、YouTubeのチャンネルでどのような内容 を投稿するのか話し合った。私たちがチャンネルを作成する目的は日本人と韓国人にお互いの 国の歴史をしっかりと理解してもらうことであるので日本と韓国それぞれの慰安婦問題の歴史 やそれに対する取り組みや考え方を紹介する内容を盛り込むことははじめに決定した。また、 今回のフォーラムのように日韓の学生が集まってそれぞれ討論したり意見を交わす動画も撮影 したいと考えた。しかし、それだけだとかなり学問的要素が強まってしまい、多くの人に興味 を持ってもらえるようなチャンネルにはならないのではないかという意見がでた。そこで、興 味を持ってもらえるように、もしあればだがアイドルや俳優といった有名人が関連した問題に 対して(例えば、IZ*ONEのメンバー、チョ・ユリが慰安婦バッジをつけていたこと)説明し たり、意見を述べたりする内容も考えた。他にもこのような慰安婦問題に関する投稿ばかりし ていても、重いと感じられたり、飽きられてしまったりするのでこの問題から全く離れた内容、例えば日本の観光穴場スポットや韓国の隠れた名店などといった多くの人が興味をもつ楽しい 内容も必要であると考えた。最終的にこのYouTubeという媒体を使えば他の日韓問題を解決す る一つの方法にもなれるのではないかとさらに一歩進んだ結論になった。
韓国の方との交流
私がこのフォーラムで討論と同じくらい記憶に残ったのは韓国の大学生との交流だ。日本語も話すことのできる学生が多かっため韓国語と日本語とを混ぜながらたくさんの話をした。新しい韓国語もたくさん学んで日本語も教えてとても楽しかった。私が一番驚いたのは韓国人学生の飲むお酒の量だ。日本ではビール缶を買うときはたいてい350ml缶だが、韓国の学生はみんな500ml缶 を買っていた。また、コンビニでは日本とは違ってチューハイなどのアルコール濃度の低い甘いお酒の種類が少なかった。一緒のチームの一つ年下の女の子は一日目の夜ビールを1.5Lも飲んでいたのに平気そうで驚いた。韓国ではお酒を飲む合宿があるそうだ。他にも韓国のチキンがとてもおいしかった。夜中1時くらいだったのにも関わらずチキンの配達ができる韓国がうらやましかった。韓国人からすると大根の漬物はチキンに無料でついてきたり、おかわりし放題だったりするのに対し、日本のコリアタウンでは同じものが一つ300円程度で売られているのがとても 不思議だそうだ。チキンに2Lペットボトルのコーラが無料でついてきたのにも驚いた。出前や飲食店のこのようなサービスは韓国ならではのものであり、日本でも取り入れてほしいと思った。また、韓国のキャッシュレス社会に感心した。店によってはカードしか使えない所もあり、キャッシュレスが浸透しているように感じた
今回の韓日未来フォーラムで私は様々なことを経験し、勉強した。3日間という短い間だったがとても成長できたと思う。チームのメンバーや通訳、実行委員の皆さんに感謝している。
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