1.はじめに
第9回韓日未来フォーラムの活動を通して日本と韓国の文化や習慣の差にたくさん触れてきた。その中でも私たちのチーム「大学生活」の発表で触れた内容についてまとめたいと思う。
2.日韓の大学生活の差異
2–1. 文化面での差異
両国の大学生活における文化面での差異については、大学施設、学園祭、文化活動について話し合った。まず大学施設についてである。施設の差異に関して最も大きかったことは、韓国の大学の多くには学科ごとに学生のための部屋があるということである。日本には学科ごとの棟や専門の教室はあるが、学生たちの溜まり場となるような学科ごとの学生たちのための部屋というものはない。そして次に両国の学園祭である。両国の学園祭は似ている点もいくつかあったが、大きく違うなという点は、日本の大学の学園祭は基本、ゼミやサークルを拠点に出店や企画を行なっているが、韓国の大学での学園祭では基本、学科を拠点に出店や企画を行なっている。また多くの韓国の大学ではお酒なども売られており、大学構内で飲酒を禁止されている学校が多い日本の学園祭ではあまり見ることのできない光景が見られる。そして最後に日本と韓国の大学生活での文化活動の差異である。日本と韓国の両国の大学生活では合宿のような文化があることが話し合いを通して明らかになった。ただ、日本で大学生活における合宿の多くは、サークルやゼミ単位で長期休みの時に行われている。それに対し、韓国の大学では、学科を単位落とした「MT」という合宿のようなものがある。「MT」とは「Member Training」であり、その名の通り学科内の先輩後輩間の関係をよくするような活動である。また両国での大学生活の差異を見ていると、日本は比較的、サークルを主体に大学生活や大学生活での人間関係を築いているが、韓国の大学生は、学科を主体に大学生活を過ごしているということがわかった。さらに韓国には「クァジャン」という学科ジャンパーが学科別にあるということで、韓国の大学では学科という単位が重要であるということもわかった。
2–2.就職活動での差異
まず日本の就職活動の現状は、数年前までは景気の低迷により、企業の採用数が減少傾向にあったが、2012年より景気が回復し、GDPも成長傾向である。さらに2020年の東京オリンピックの影響により、現在は就職がしやすい状況になっている。就職希望の学生の内定率は98パーセントである。それに対し韓国での就職の現状は、2018年に若者の失業率が18年ぶりに再考を更新し、さらに景気の低迷により、企業の採用数がますます減少している。次に日韓両国において人気のある職種についてまとめる。日本は大手企業や貿易会社など、景気が良くなったことで公務員よりかは、民間企業の方に人気がある。韓国では、理系職種では専攻を生かした技術職や、半導体電子のエンジニアが人気であり、文系職種では、大企業はもちろん、安定的な教職、解雇されにくい公務員が人気である。そして両国の就職活動に対する準備について触れていきたい。ます日本では在学中に熱心に取り組んでいた活動、アルバイト活動などスペックより経験を重視される。また趣味や特技なども見られることがある。そして3年生の夏休みや冬休みに
短期のインターシップに参加する学生が多い。韓国ではTOEIC,ボランティア活動、課外活動、英語・中国語・日本語どの第二外国語が見られルため大学在学中に取得、さらに6ヶ月以上のインターシップを行なっている。また日本と韓国の就職活動で用いられるエントリーシートにも違いが見られる。
3.まとめ
ここまでまとめてきたように、日本と韓国両国の大学生活にはたくさんの違いや差があった。そこには互いに手本にするようなところもあるように感じた。だがやはり隣国なだけあって、両国の大学生活に大きな差があることはあまり多くないように思える。
Write a comment