キョンヒ大学、経営学部の尾崎佑奈です。交換留学生ではなく、正規留学生として2012年9月からキョンヒ大学に在学しています。留学生活最後の1年が始まり、今まで関わったことのない分野に挑戦してみようとアジア希望キャンプ機構が主催したアジア希望キャンプ機構が主催したアジア希望キャンプ機構が主催したアジア希望キャンプ機構が主催した今回のフォーラムに参加しました。今回開催された「第4回韓日未来フォーラム」はアジア希望キャンプ機構が主催したもので、日本の学生と韓国の学生が集まり日韓の歴史的問題や未来について討論するプログラムでした。討論の前には 在大韓民国日本国大使館から園田庸氏、 東西大学日本研究センター所長である が講師として日韓問題について講義して下さいました。園田庸氏の講義では現在日韓関係の現状、日韓首脳会談について聞くことができました。政治的に日韓の関係がよくないことは知っていましたが、国民感情の調査の結果がお互いによくないということが韓国で生活してきた私には衝撃的でした。次に、 趙世瑛氏の講義では互いに違う意見を受け止める姿勢の大切さについて学びました。この言葉を聞いてお互いぶつかり合うだけでなく、お互いの意見を受け止め、妥協することが日韓関係の改善につながるのではないかと思いました。
今回のフォーラムでは2つの講義の後、5つのテーマ(①安倍政権と朴槿恵政権に対する評価 ②日韓関係における中国の存在をどう考えるか ③国定教科書をどう考えるか ④慰安婦問題をめぐる日韓の溝をどう埋めていくか ⑤世界の領土問題と日韓の領土問題の比較)に分けて討論を行いました。私は①番の朴槿恵政権と安倍政権に対する評価というテーマで討論を行いました。私がこのテーマを選んだ理由は日韓の学生がそれぞれの政権についてどう思っているのかを知りたかったからです。討論後に15分の発表があるので、私たちはそれぞれの政権の安保・外交、福祉 、経済の3分野に絞って討論しました。安保・外交については集団的自衛権や韓国の外交が中国寄りになってきているのではないかという内容が目立ったと思います。韓国の学生から韓国では安倍政権の安保政策に対して反対している人が多いのに、なぜ総理を交代させようという動きがないのかという質問を受けました。この質問に対して日本の学生からは、今の日本に総理を任せられる人物が安倍総理しかいないという意見が出ました。このやりとりから日本人の政治に対する消極的な姿勢が表れているなと感じました。福祉の面では日本は現状維持を重視し、韓国は無償保育などの政策はあるが、資源不足で実現はしていないという話がありました。経済の面では、日本のアベノミクスのおかげで、日本の経済が復活したという点で安倍政権は支持を受けているという内容でした。安倍政権の支持率が大きく下がらない理由は経済面で結果を出しているからではないかという意見もありました。この討論を通して感じたことは日韓の学生の政治への関心度の違いでした。私が政治に詳しくないので余計そう感じたのかもしれません。朴槿恵政権が行っている政策だけでなく、安倍政権に関する記事などにも目を通していて、それぞれがしっかりとした意見を持っていると感じました。私たちの討論テーマは政治的なことなので、私たちが変えられること、改善できることといものはありませんが、お互いの政権の政策について討論し、その政策に対する世論、個人的な考えについて話し合うことで、韓国を今までとは違う視点から見られたと思います。私が討論に参加したのは①番だけなのですが、それぞれのチームの討論内容は発表の時間を通して知ることができました。どのテーマの発表でもそれぞれ違った見方、考え方、受け止め方があるのだと感じることができました。
2日目の午後には全体討論では、国交正常化100周年、50年後の日韓の姿、私ができることについて話し合いました。この討論は韓国人と日本人を分けて討論を行い、お互いの結論を発表するというやり方で行われました。今回のフォーラムで初めて日本人同士の討論の場が設けられ、通訳を介することなく、自分たちの言葉で話をすることができました。同じ日本人でも50年後の日韓の姿について討論したとき、50年後までに今ある日韓の問題を解決しなければならないという意見と歴史的問題は別にして友好な関係を築くことが大切だという意見もありました。私は日韓の関係において、まずは慰安婦問題、領土問題などを解決することが第一だと思っていたので、全体討論を通していろいろな意見を聞けて勉強になりました。国籍が同じだからと、意見が同じということはなく、それぞれの育ってきた背景によって考えも違ってくるのだと実感しました。また、目指すべき日韓の姿を実現するために私たちができることのついては、日韓が経済的に協力しアジアの中心になろうという意見が日本側では多かったと思います。反対に韓国側は歴史的問題の解決などが中心だったように思いました。私たちができることについて日韓で共通していたものが、日韓で一緒にお酒を飲む、ご飯を食べるということでした。この2日間、日韓の問題について討論し、ぶつかることもあったけど最後の時間にこういった言葉を聞けたことが非常に嬉しかったです。今は一番近くて一番遠い国だと言われることもあるけど、これからこの関係を良いものにしていける可能性を感じることができました。
今回の韓日未来フォーラムを通して本当にたくさんのことを学ぶことができました。グループ討論、全体討論を通して韓国人と日本人の重要視する部分が違うということに気づき、韓国の学生たちの知識の深さについて驚かされました。私は韓国に3年半ほど住んでいますが、韓国の友人とこういった話をする機会がなく、なんとなくお互い避けてきた部分でもあったので、日韓問題について正直に話すことがとても新鮮でした。もう少し早くこういったプログラムに出会いたかったという思いと今まで日韓問題について知ろうとしてこなかったことをすごく後悔し、反省した2日間でした。この気持ちを大切に、フォーラムで学んだことや感じたことを忘れずに、これからは日韓問題にも目を向けて、未来につながることをしていきたいと思いました。
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