第一回日韓次世代未来フォーラム 感想文-사사키유미(ソウル女子大)


この度、「日韓次世代未来フォーラム」という、日韓の大学生による討論会に参加する機会を得た。「日韓次世代未来フォーラム」とは、韓日フォーラム主催、コリアプラザひろば(NPO団体)を主管として2014627()に実施されたワークショッププログラムである。この討論会では、日韓において歴史認証問題・領土問題・両国間におき根強く基づいた偏見、または外交・メディア等により悪化する日韓関係に対する解決策・実践論の話し合いが行われた。以前コリアプラザひろばに訪問した際、この次世代フォーラムを紹介して頂き今回参加するまでに至った。日本と韓国という2つの国の、違った言語を話す大学生達が集まり、問題解決に向けて様々な意見を出し合うという貴重な経験をすることができた。


フォーラム前日(626)、ソウル駅会議室で事前ミーティングが行われた。緊張し参加した前夜祭であったが、行ってみると全体的にリラックスした印象を受けた。その中で当日の説明・自己紹介・話し合う内容についてのアイディア発表が行われた。両国の学生による多様なアイディアに感銘を受けたのと同時に、限られた時間と人数の多さで11人の意見を充分に聴くことができず残念だった。


当日27日には、前日に話し合った内容からトピックが3つに絞られ、討論会が進められた。1.韓国と日本が交流促進をしたときに生まれる利益 2 .文化と教育の交流促進の具体案3. メディアの交流促進の具体案である。それぞれのトピックに対し、決められた時間の中で話し合いを進めていく形で進行された。まず1つ目の利益・不利益(メリット・デメリット)の提示については政府レベルだけでなく、民間レベルにも該当する内容であった。このような側面からイメージ改善を行い、将来政権に携わっていく方々のイメージ改善にも繋がればいいという意見も出た。

次に文化・教育についてである。今回は、比較的簡単に実施できるMT(Membership Training)というキャンプ・言語交換や文化交流カフェ等の会を設けること、そしてその活動を通しその後の交流にも繋げていくということが主に話し合われた。また、それらの活動の効果的な面とそうでない面の両方が話し合われた。個人的な意見としては、経済や外交等とは異なり、交流によるメリットデメリットを大きく視野に入れる必要がなく、さまざまな方向から幅広い世代にできることがあると感じた。短い期間で実践できるものとして、MTや交流カフェ等があるが、そういったと短いスパンでの交流の機会を設けると同時に、長い目を持った解決策も必要であると感じた。それは、両国でのお互いの間違った偏見をなくすことである。他人に対するイメージというものは、好ましいものもそうでないものも含め自然と自分の中に持っているものだが、日韓の間に存在する強く間違った偏見や差別意識については、それを払拭し、本人が直接感じ・考える必要がある。具体的な策については、教育の現場等で、両国の学生がそれぞれ実際に会って話すという機会を設けることである。それは、ゲストスピーカーのような形でも、日韓合同キャンプの様な形でも、多様なアプローチの仕方があるはず。偏見を捨て、自分と違うもの・人・文化・言葉等に柔軟性を持ち、受け入れることができれば、ハンディーキャップを持っている方々に対する偏見も少なくなり、また、将来的に本人のためにもなるはずである。

最後にメディアについては、より具体的な案が出た。SNSを利用するという案が多かった。具体的には、YOUTUBEに動画を載せるなどである。「Free Hugs」という、Youtube等で話題の動画が例として出た。また、マスメディアの情報による問題点も話し合われた。


今回、私は留学先の大学で授業があった関係で、遅れての参加となった。最初から参加できなかったことがとても残念だったが、皆さんの多方面からの意見を聞くことができてとてもいい経験になった。今回の経験を生かし、日韓関係について考え、実践していきたい。