Q5. 「日本インターンシップ」「日本ワーキングホリデー」がよく混同されます。

Q5.「日本インターンシップ」「日本ワーキングホリデー」がよく混同されるのはなぜでしょうか?

 

日本に行って仕事をするという点では「日本インターンシップ」と「日本ワーキングホリデー」は同じです。また、現在国内のたくさんの業者たちがワーキングホリデーアルバイト(労働)を「ホテル・インターンシップ」という名前で募集しており、さらには一部の大学は在学生たちにワーキング・ホリデービザを取得するようにして国庫から支援されるインターンシップに送ることもあります。

このようにワーキング・ホリデーとインターンシップが互いに混ぜあわされているため、混同するのも無理はありません。しかし、ワーキング・ホリデーとインターンシップは、その趣旨や目的、推進主体、そしてその内容にあたっては大きな違いがあります。

厳密に言うと、「ワーキング・ホリデー」は査証(滞留資格)の種類を称した単語で、「インターンシップ」は業務の役割(行動方式)を意味する単語であるため、互いに比較し難いものです。すなわち、ワーキングホリデービザを所持して「有給インターンシップ」ができるということです。

それならば日本の法務省はなぜ、「ワーキングホリデービザ」でインターンシップを行うことを禁止しているのでしょうか?日本法務省は「ワーキングホリデービザを所持したすべてのインターンシップ」を禁止しているのではなく、「ワーキングホリデービザで日本に入国し、教育的インターンシップ(職務教育)を受ける行為」を禁止しています。なぜかというと、ワーキングホリデービザは旅行のための経費(賃金)を稼ぐためのインターンシップ(非熟練労働)を許容していますが、「学習」や「教育」を目的に入国し「教育的インターンシップ(=職務教育)」は受けることはワーキングホリデービザの趣旨に合わないからです。

よって、私たちがよく混同してしまう理由が何かというと、最近流行している「インターンシップ」に他の二つの意味が混同されているためです。つまり「インターンシップ」には「教育的、職務教育としてのインターンシップと、「最低賃金以上の補償をうける非熟練労働」としてのインターンシップがあるのです。

もちろん、「教育」が「労働」に比べて価値があるというわけではありません。ただ、目的が違うということです。というならば、どのインターンシップが「教育的インターンシップ」で「非熟練労働としてのインターンシップ」ではないのか、どうやって区別できるのでしょうか?実際その境界線は曖昧です。しかし、温泉旅館で毎日8時間ずつベッド整理と掃除をしたり、社員23名の会社に出勤して毎日データ入力作業だけを繰り返したり、倉庫の荷物を終日整理し配達したりするという行為は誰が見ても「教育」や「学習」ではなく「労働」です。
信じられないかもしれませんが、このようなことも「克気訓練」として主張し、「大学の単位が出せる教育的インターンシップ」だと主張する大学の教育者が2010
年4月現在でもいるのです。

各大学が予算を支援する海外インターンシップは大部分、国民の税金(教育部予算)が使われています。国家予算を使用し、1学期成績単位(162
4点)を授与するインターンシップは「労働」や「克気訓練」ではなく「教育」でなくてはなりません。

1999年設立以来、韓日コミュニケーション増進のために努力している「韓日社会文化フォーラム」は、韓日交流のための重要で有効なアイテムである日本インターンシップと日本ワーキングホリデー制度が本来の趣旨と違う形で運営されている現実をとても残念に思います。

20102月以降、韓国専門大学協議会がいままでの「海外インターンシップ」を「グローバル現場実習」という言語で変更しました。いままで「労働としてのインターンシップ」と差別をし、「教育的インターンシップ(=現場実習)」を実施しようという意志表明だと思います。しかし、今度は大学生に「留学査証」を取得させて現場実習を行かせるという考えです。「留学」、「インターンシップ」、「ワーキングホリデー」、この3つの区分が益々曖昧になっていますが、これらに対しては、韓国の教育部担当者と日本の入国管理担当者が話し合う必要があります。